7月12日、前日まで台風接近を伝えられたことも嘘のように晴れ渡る青空の中、私は午前10時旧松阪市立波瀬小学校を目指して伊勢を車で出発しました。
本日、休校中の波瀬小学校で催される後輩の結婚式に関西学院大学同窓会三重支部を代表して出席するためです。 お二人が学生時代この波瀬地区にフィールドワークに参加し、愛を育まれたという新聞の記事の情報を頼りに出席をさせて頂きました。
思い起こせば、数十年前私は、過疎化が進む和歌山県龍神村に当時大島ゼミの仲間と2週間ほど滞在し、村の方々そして小学生と学んだ経験を持っております。
波瀬までの道中、若い花婿 花嫁のことを思いつつ12時に会場に到着、受付を済ませると貸し切りバスが到着しました。神戸からご親戚、友人が降りて来られ、一気に会場に花が咲きました。
天も二人を祝福するかのような青空の下、いよいよ結婚式。
2階の教室に控えていた新婦畑山麗衣さんの入場です。結婚行進曲の代わりに涼しい風が列席の人々の間を吹き抜けました。
校舎の間の芝生に敷かれた赤い絨毯、階段の下で待つ新郎川瀬清信君、長いベールのウェディングドレスを纏った新婦が階段を下りて来ました。会場は、二人を祝福する拍手です。二人は腕を組み、参列者ににこやかに挨拶をされつつ、席につかれました。
人前結婚という形で式は始まり、二人の高らかな誓いが会場に響きました。拍手、拍手です。
新婦の育ての親である社会福祉法人 神戸少年の町 施設長である野口啓示様の祝辞、施設で姉妹のように共に育ち、バスで駆けつけ、会場に沢山の花を咲かしてくれた新婦の後輩のお祝いの歌やダンス、野口様の奥様と波瀬むらづくり協議会 会長であり今回の結婚式の発起人である福井 弘氏の祝辞と式は華やかに進んでいきました。
披露宴の食事、ウェディングケーキ、各テーブルに飾られた花すべてが地元の主婦の方々の手作りで賄われました。
そして、松阪市飯高地域振興局局長 寺脇充様、松阪市経営企画部地域つくり応援室主査 清川直樹様のしっかりとした応援が有ってこそ素晴らしい結婚式であったと思います。
3時間半に及ぶ賑やかな手作りの結婚式に参列させて頂き、心が洗われるような時間でした。
波瀬むらづくり会長 福井さんが、前日山に入られ探された1本の蕾固い山百合を新郎新婦に渡されました。
私は、この花のように厳しい環境を乗り越えて、御二人の美しい人生の花を美しく咲かして欲しいと思います。
どうぞ、お二人に末永い幸せが、在りますように。
S49年 文・史卒 E・M